静岡が盛り上がる方法を考えてみた件① ガンダムが足りない 前編

実は静岡市内にはガンダムスポットが少ない
静岡市は「模型の世界首都 静岡」のキャッチコピーを掲げ、プラモデルによるPRを実施しています。


現在、組み立て前のプラモデルパーツをイメージした「プラモニュメント」が市内に7つ設置されていますが、初期のものは、公衆電話やポストなど非版権ものがモチーフになっていました。
ところが、今年新たに設置された「プラモニュメント」では、静清信用金庫のマスコットキャラクターである「かけるくん」や、NHK大河ドラマ『どうする家康』にも出て来た徳川家康の「金陀美具足」がモチーフになっています。

そこで期待されるのは、ガンダムの「プラモニュメント」です。
静岡市が推しているプラモデルの代表格と言えばガンプラが挙げられますが、実は2023年現在、静岡市内にはガンプラやガンダムのスポットがほとんどないのです。
株式会社BANDAI SPIRITS ホビー事業部が運営する公式ガンプラ総合施設「THE GUNDAM BASE」は、東京、福岡、愛知にはありますが、静岡にはありません。
実物大ガンダムも、横浜の動くガンダムをはじめ、東京と福岡にはありますが、静岡にはありません。

そんな静岡市内にあるのガンダムスポットと言えば、バンダイホビーセンターが挙げられます。
以前は工場見学が行われていましたが、施設内の工事に伴う中止(当初の予定では2019年10月からの1年間)が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で期間が延長されて以降、2023年現在も再開されていません。
工場見学が実施されていた頃は、希望者多数のために抽選が行われる程。かく言う筆者も何度も申し込みましたが、抽選に落ち続け、工場見学を果たすことができませんでした。
建物前面にガンダムのウインドウイメージがある他は、工場周辺にはコンビニすらない閑散とした場所。
建物外観の写真を撮るくらいしかできないとあって、外観を拝めるだけでもありがたいという熱心なファンを除けば、観光スポットとは成り得ないように思われます。
静岡駅内の観光案内所などを覗いてみてもガンダム関連のものは何も見られませんし、静岡浅間神社や久能山東照宮にはガンプラが飾られていたりしますが、それを目的に観に行く程とは言えない紹介程度の展示に過ぎません。

筆者が知る限りでは、静岡市内のガンダムのスポットと呼べそうなものは、たくさんのガンプラが展示されている静岡ホビースクエアと、静岡サービスエリアにあるガンダムをデザインモチーフにしたアパレル・ファッションショップのSTRICT-Gくらいです。

2010年に期間限定ではあったものの、JR東静岡駅に実物大ガンダムが設置された時には、やはり静岡はガンダムの聖地だと静岡県出身者として誇らしく思ったものでした。

期間を終えて実物大ガンダムが東京に戻ってしまった後、東京には新たにユニコーンガンダムが、横浜には動くガンダム、福岡にνガンダムと次々に出来る中、静岡では実物大ガンダムを建てようという動きもなく、「THE GUNDAM BASE」も出来ませんでした。
筆者の個人的な思い入れは別にしても、プラモデルの中でも人気が高く、世界的にも多くのファンがいるガンプラは、静岡が掲げるキャッチコピー「模型の世界首都 静岡」のPR面では最も適したコンテンツであることは疑いようのないところでしょう。
これを活用しない理由があるとは思えず、静岡が二の足を踏んでいる、あるいは活用を控えているのは実にもったいのないことで、もっと静岡にガンダムが在って欲しいと願わずにはいられません。
次回に続く。
