11月20日は『ドラゴンボール』の連載が始まった日

今や日本を代表する作品の一つで、いまだにバンダイナムコHDの売上トップ※を維持する強コンテンツでもある『ドラゴンボール』は、1984年11月20日発売の「週刊少年ジャンプ」1984年51号から連載が始まりました。
連載は1995年25号の全519話で最終回を迎えましたが、連載が終了してからすでに四半世紀以上も経っていることを思うと、ここまで人気が衰えないのは驚異的とも言えます。

単行本の累計発行部数は2億6000万部(2020年9月時点)を記録しており、アニメ版は、無印が1986~1989年、『ドラゴンボールZ』が1989~1996年に放送して、原作ストーリーのラストまでアニメで描き切ったものの、その後もアニメオリジナルの続編『ドラゴンボールGT』、『ドラゴンボールZ』デジタルリマスター+再構成版の『ドラゴンボール改』、新作ストーリーの『ドラゴンボール超』と断続的にテレビアニメが放送されています。
2013年からは劇場版アニメの新作公開も再開し、2022年には再開後4作目の劇場版が公開されています。
その間、ゲームも継続的に新作が発売され続けており、記録だけ並べても、そのコンテンツ力がバケモノ級であることがよくわかります。

バンダイナムコの決算資料※を見ると、『ドラゴンボール』の売上は『機動戦士ガンダム』より300億円以上も上で、『ONE PIECE』の3倍以上もあります。
『機動戦士ガンダム』の売上が大きいのは、ガンプラなどのフィギュア・玩具類が売れているからで、『ドラゴンボール』のフィギュアがガンプラ程に売れているということはありませんし、メディアの露出的には『ONE PIECE』の方が圧倒的に多いはずなので、一般の方々からすると、なんで『ドラゴンボール』がこれ程までダントツの売上となっているか疑問を持つ人もいるでしょう。
実は、『ドラゴンボール』の売上を支えているのはゲーム作品なのです。
特に2015年にリリースされたスマ向けゲーム『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』は世界的ヒットとなり、2021年8月には全世界3億5000万DLを突破し、アメリカの調査会社の推計によると、2022年7月までの世界における累計収益が35億ドル(約4,800億円)を突破しているとのことで、日本国内というより海外において『ドラゴンボール』のゲームが大きな収益を上げていることが、売上トップの理由というわけです。

バンダイナムコにこれだけの貢献をしているにも関わらず、『機動戦士ガンダム』は巨大なリアルサイズ立像などが作られ、『ONE PIECE』も熊本に銅像が作られているのに、『ドラゴンボール』のモニュメントが作られないのは、いちファンとしては解せないところです。
それどころか、『ドラゴンボール』のオフィシャルショップもなければ、国内に『ドラゴンボール』に関わるスポットもほとんどなく、『ドラゴンボール』好きの訪日外国人観光客もがっかりしているかもしれません。
バンダイナムコは、せめて孫悟空の銅像くらい建てても良さそうなものですが、もし、Z戦士たち全員の銅像やモニュメントが設置されたら、一大観光名所になることは間違いないので、何とか検討してもらいたいところです。

もっと欲を言うのなら、ドラゴンボール程のコンテンツならば、常設の博物館を作って、連載が始まった「週刊少年ジャンプ」1984年51号や、マンガの原稿、直筆イラスト、アニメのセル画やアフレコ台本など、貴重な資料を保護・展示すべきではないかとも思われます。
ジブリパークに対抗して、『ドラゴンボール』のテーマパークを作っても良いかもしれません。
7つ集めたドラゴンボールから、神龍が出現して願を叶えてくれるアトラクションとか、以前渋谷PARCO前で行われていたLEDディスプレイを使ってかめはめ波が撃てるアトラクション(「撃とうぜ!かめはめ波!武道会」)のようなものがあったら、外国人にウケそうなので、国内向けというよりも、インバウンド需要拡大に効果が期待できそうなになりそうにも思えます。

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※バンダイナムコホールディングスが公開している「2022年3月期 決算短信 補足資料」の「IP別売上高(グループ全体)」の項目によると、通期実績の売上高は下記の通りで、ドラゴンボールがダントツの首位となっています。
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1,274億円 ドラゴンボール
950億円 機動戦士ガンダム
380億円 ONE PIECE
289億円 仮面ライダー
214億円 NARUTO
87億円 アンパンマン
86億円 ウルトラマン
66億円 プリキュア
52億円 スーパー戦隊
20億円 アイカツ!
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