AIのサブカル活用について考えてみた件

アニメの未来を考える

近頃、画像生成AIが話題となって、AIが超絶美麗で絵画のような画像を瞬時に描画してみせる技術に驚くところから、いろんなお題をAIがどう処理するのかを楽しむAI画像生成大喜利のようなものまでが流行り出し、お祭り騒ぎのような状態にまでなっていました。

少し前には、LINEでお題を投げかけると、芸人顔負けの秀逸な回答が返って来るAI大喜利などというものもテレビで取り上げられたりして話題となりました。

数年前には、銀魂×スニッカーズのコラボレーション企画「万事屋銀ちゃんAI相談室byスニッカーズ」のように、期間限定でアニメのキャラクターと会話が楽しめるLINEアカウントのキャンペーンがいくつも展開された時期がありましたが、まだAIの精度が低く、何を語りかけても同じ回答ばかり返ってくるなど、とても会話している気分を味わえる代物ではなく、あっという間に姿を消してしまいました。

AI大喜利や画像生成AIなど、AIの進歩も目まぐるしく、今ならば、かなり精度の高いAI対話が実現できるかもしれないので、LINEでのキャラ会話にもう一度チャレンジするような企業が現れないものかと期待してしまいます。
また近頃世間ではイーロン・マスクによるTwitter買収が話題になっており、既存の機能やサービスに大きな変更が加えられ、画期的な機能やサービスが新たに展開されることが期待されていますが、LINEだけでなくTwitterにおいても、AI機能を導入し、あたかも架空のキャラクターがつぶやいているかのようなアカウントが作れないものか、検討してもらいたいところです。

実は筆者もTwitterが日本で使われ始めたばかりの頃、お気に入りのマンガやアニメのキャラクターのTwitter bot※を何個か作り、作中のセリフを50~100程度登録してつぶやかせたりしていました。
当時はそんな遊びが流行っていて、みんなが有名キャラばかりを作って同じキャラが乱立しているところを、筆者はかなりマイナーなキャラクターを選出してオンリーワンのbotを狙って作っていました。
その頃からすでに10年以上も経っている現在の技術をもってすれば、架空のキャラクターの思考パターンを学習させたAIによるTwitterアカウントも実現可能なのではないかと思われます。

架空のキャラクターに歌を唄わせるVOCALOIDの初音ミクや、モーションキャプチャによって外見を3DCGに置き換えて活動するVTuber、自身の分身であるアバターを使って仮想空間を体験するメタバースなど、現実とバーチャルなものとの境界がますます曖昧になってきている現在にあって、AIが運営する架空キャラクターのTwitterやLINEのアカウントがあっても何ら不思議ではありません。
一般人だと思っていたTwitterアカウントの中の人が実はAIでしたということも考えられて、数千単位でAIアカウントを作って世論誘導をするなんてSF小説まがいなことも現実に起こりそうで、空恐ろしい気もしますが、そこは是非サブカル系のエンタメに絞った用途に限定してもらいましょう。
ドラえもんにLINEで困りごとを泣きついてひみつ道具を出してもらったり、江戸川コナンにLINEで迷宮入りの難事件を持ち込んで解決してもらったり、『ムーミン』のリトルミイや『ちびまる子ちゃん』の永沢君が世間の時事ネタに対し、辛辣なコメントをつぶやくTwitterなんてものも見てみたいところですが、みなさんはどう思われますでしょうか。


※Twittr botとは、Twitterの機能を使用して作られた自動発言システムのことで、指定した時間に特定の内容を順番に、もしくはランダムに自動ツイートさせたるだけでなく、リプライに対してあらかじめ登録しておいた内容を自動的に返信させたり、フォローしてくれた人を自動的にフォローバックしたり、指定した単語を含むツイートがあったらいいねやリツイートする、特定のユーザーの最新ツイートを定期的にリツイートするなど、かなり多機能なものまであります。
ちなみに、「bot」というのは、「ロボット(robot)」から生まれた言葉で、タスクや処理を自動的に実施してくれるプログラムのことを指すコンピューター用語です。