トキワ荘と周辺地域を巡ってきた件② 藤子不二雄Ⓐのまんが道展

前回はトキワ荘マンガミュージアムをご紹介しましたが、今回は、ミュージアムで開催中の企画展と、トキワ荘周辺をご紹介します。

トキワ荘マンガミュージアム1階の企画展示室では、ちょうど「藤子不二雄Ⓐのまんが道展」という企画展が開催されていました。

藤子不二雄Ⓐ(安孫子素雄)はトキワ荘を代表する漫画家 の一人で、親友の藤本弘(藤子・F・不二雄)と共に「藤子不二雄」のペンネームでコンビ漫画家として数多くの作品を生み出したことで知られており、2022年4月に亡くなったばかりです。

『まんが道』は、そんな藤子Ⓐが自らをモデルにした主人公・満賀道雄が、親友・才野茂と共に漫画家を目指して上京し、憧れの手塚治虫が住んでしたトキワ荘に入居し、そこで漫画家仲間たちと出会い、プロの漫画家として成長していく姿を描いた漫画です。

トキワ荘のことを最もよく知る漫画家の一人である藤子Ⓐによるトキワ荘とそこに暮らす漫画家たちを描いた漫画作品とあって、トキワ荘マンガミュージアムならではの企画展というわけです。

入口からトキワ荘の一室でマンガの原稿を前に夢を語り合う満賀道雄と才野茂がお出迎えです。

「まんが道すごろく」と題し、満賀道雄が才野茂と出会うところから、漫画家を目指して上京し、トキワ荘に入居するまでがすごろく形式で紹介されています。

トキワ荘の漫画家たちの当時の写真や、藤子不二雄作品の貴重な生原稿などが展示されています。

そして今回の展示の目玉は、藤子Ⓐがトキワ荘の解体工事の際に持ち帰り、自身と藤子・F・不二雄の姿が描いた14号室の壁の一部です。
こちらは藤子Ⓐが個人的に所有していたものを特別に借りて展示しているとのことで、めったに見ることのできない貴重なお宝です。

この他、『まんが道』で使われた藤子Ⓐの表現技法の解説や、漫画内で描かれたトキワ荘やトキワ荘周辺のスポット、藤子Ⓐが幼少期に影響を受けた文物などが展示されていました。

展示のほとんどがトキワ荘と関係が深く、期間限定の企画展ではなく、ミュージアムのメイン展示として常設した方が良いのではと思われるものばかりでした。


次回に続く。