カプセルトイ専門店がすでに600店以上もできている件 前編

先日バンダイナムコ Cross Store内にあるガシャポンのデパート池袋総本店を見てきましたが、近年ますます各社のカプセルトイ専門店の出店ラッシュが加速しており、すでに全国に600店舗以上も出店しています。

神籬の運営しているスポット情報データベースから、2023年4月時点でのカプセルトイ専門店の店舗数をピックアップしたデータが下記の通りです。

出店数が一番多い#C-pla(シープラ)は北海道に本拠を置く株式会社トーシンが運営するカプセルトイ専門店で、北海道と関東地域の出店数が多く、その他の地域の出店数が少ないのが特徴です。

ガチャポンのデパートは、バンダイナムコアミューズメントが企画・運営・プロデュースするカプセルトイ専門店。
ガチャポンバンダイは、その名の通り、株式会社バンダイナムコアミューズメントが運営するバンダイのカプセルトイ商品専門のオフィシャルショップです。
ガシャココは、バンダイナムコのグループ会社である株式会社ハピネットが運営する店です。

ガチャガチャの森Pon!は、福岡を拠点とする株式会社ルルアークが運営するカプセルトイ専門店で、#C-pla(シープラ)とは逆に、北海道には出店しておらず、関東・東海の他、西側地域に多くの店舗を展開しています。

TOYS SPOT PALOは、イオングループで、モーリーファンタジーなどのイオンの店舗内で展開しているゲームセンターを運営している株式会社イオンファンタジーのカプセルトイ専門店です。当然ながら、全国各地のイオン店内に出店しています。

ドリームカプセルは、愛知県名古屋市に本拠を置くドリームカプセル株式会社のカプセルトイ専門店で、全国各地のイオンモールを中心に展開しています。

GORON!は、セガサミーグループのゲームセンター運営会社であった旧セガ エンタテインメント(現・株式会社GENDA GiGO Entertainment)が運営するカプセルトイ専門店で、主に同社が運営するゲームセンター内のショップインショップとして展開されています。

その他、ガチャステは株式会社タイトー、Capsule parkは1990年代からバンダイのカプセルトイの代理店をしていた株式会社バンジハンエースが展開しているカプセルトイ専門店です。

全国にカプセルトイ専門店を展開している主な勢力は上記の通りで、一店舗当たりの設置台数や敷地面積といった規模感的なものを考慮すると、ガチャポンのデパートガチャガチャの森が飛び抜けており、カプセルトイの二大巨頭といった印象です。
企業グループで見た場合には、カプセルトイのジャンルにおいても、やはりバンダイナムコがトップ企業と言えるでしょう。

カプセルトイの仕入れは店舗側での買取が基本で、仕入れ価格は販売価格の50%(商品によっては50~70%)となっています。
カプセルトイ専門店の運営だけをしている企業は、メーカーから商品(カプセルトイ)を仕入れる必要がありますが、メーカーも内包するバンダイナムコグループなどは、店舗運営のみの企業よりも利益率が高められるというわけです。
バンダイナムコがカプセルトイ事業に力を入れているのも頷けるというものです。

ここ数年、大型商業施設内で、コロナ渦の影響によって閉店した店のスペースを活用する形で出店数を拡大してきたカプセルトイ専門店ですが、このビジネスモデルが好調であることから、今後もますます拡大していくことが予想されます。

次回はカプセルトイの商売の仕組みについてみていきたいと思います。


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