練馬区議会議員選挙の候補者の主張を見てみた件

筆者の地元である練馬区でも区議会議員選挙の公示がありましたので、アニメ関連での施策をアピールしているような候補者がいないものかと、各候補者たちの主張を見てみました。

多くの候補者が挙げているのが、子育て支援、高齢者対策、医療・福祉、防災などで、練馬区の特性を活かして発展させ、誇りの持てるような街づくりをしていこうといった主張をしている方は少ない様子です。
今年の6月にオープン予定の「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 – メイキング・オブ・ハリー・ポッター」をメインとする観光資源としてサブカルチャーのPRをしたいといった枠組みの中に「アニメ」を挙げている候補者もいましたが、ほとんどの候補者の主張に中にはアニメのアの字も見られません。

そんな中、ただ一人、「日本の宝=アニメ業界の強化」を掲げる候補者がいました。
日本維新の会の水上明子さんです。

上記は選挙公報における水上明子さんの欄です。
おまけでちらっと触れる程度ではなく、アニメを二番目に挙げているではありませんか。子育て支援を第一に挙げる候補者も多い中、それよりも上の位置に挙げていることからも、その力の入れようが伺えます。

プロフィールによると、元仙台放送のアナウンサー・広報で、BS11(日本BS放送)でアニメの番組担当だったとのことなので、元々アニメに関わっていた方なわけです。
選挙ドットコムのブログには、先日筆者も見に行った仮面ライダーのデザインマンホールも取り上げられていました。
https://go2senkyo.com/seijika/187482

さらに、同ページのプロフィール欄の「好きな本、漫画、雑誌」の項目には、

【好きなアニメ】 シティーハンター、クリィミーマミ、銀河鉄道999、きんぎょ注意報、スラムダンク、スレイヤーズ、新世紀エヴァンゲリオン、少女革命ウテナ、ママレード・ボーイ、ワンピース、シュタインズ・ゲート、進撃の巨人、メイドインアビス、幼女戦記、魔法科高校の劣等生、ソードアート・オンライン、エロマンガ先生、転生したらスライムだった件、呪術廻戦…など
【好きな漫画家】 CLAMP、大友克洋、手塚治虫
【好きな本】 「承認をめぐる病」斎藤環、「嫌われる勇気」岸見 一郎、「BANANA FISH」吉田秋生

との記載があり、これはビジネス的アニメファンではなく、本当にアニメ好きなご様子。
好きなアニメ作品を見ても有名作品の中に結構コアな作品も入っていたりして、個人的にプライベートでもお話がしてみたい程です。

神籬では、当ブログ内で過去にも練馬区がアニメで盛り上がるアイデアを考えたり、地元・練馬の観光資源であるアニメをもっと活用して欲しいと主張してきましたが、候補者のほとんどがアニメやマンガをスルーする中、このような主張をする候補者が一人でもいてくれることは心強い限りです。

練馬区は最近になって「アニメ・イチバンのまち 練馬区」のキャッチコピーを下ろし、「映像∞文化のまち構想」を策定しています。
明言はしていないものの、これはアニメにより町おこし施策が失敗したから、今度は『ハリー・ポッター』というコンテンツを起爆剤に、映画やアートの街というイメージを練馬区に定着させようとしているようにも見て取れます。
でもそれは、アニメというコンテンツがダメだったのではなく、やり方が悪かったのかもしれず、もしそうであるとするのならば、コンテンツをアニメから映画やアートに変えてもうまくいくはずがありません。
練馬に縁もゆかりもない『ハリー・ポッター』や、地元に根付いていない映画やアートといったコンテンツよりも、やはり地元に資源があるアニメやマンガを活用した方がうまくいくのではとも思えます。

アニメ支援を主張する水上明子さんには、是非とも区議会議員となっていただき、がんばっていただきたいところです。


練馬区がアニメで盛り上がるアイデアを考えてみた件 前編
練馬区がアニメで盛り上がるアイデアを考えてみた件 中編
練馬区がアニメで盛り上がるアイデアを考えてみた件 後編