練馬区の松本零士スポット紹介と各地の追悼の動きについてまとめた件

松本零士氏が先日2023年2月13日に亡くなられました(享年85)。
筆者の地元である練馬区に25歳の時から暮らしているとのことなので、約60年にわたって練馬区民だったわけです。
2008年には練馬名誉区民に選定されたこともあって、区の活動にも協力・参加されていました。
そのおかげで、トキワ荘を擁する豊島区などに比べるとマンガ関連のスポットがそれ程多くない練馬区にあっても、松本零士関連のスポットは例外的に多くあり、特に大泉学園駅付近に集中しています。

駅付近の『銀河鉄道999』のデザインマンホールに、駅構内の車掌像

駅構内に掲げられている『銀河鉄道999』の垂れ幕
大泉アニメゲートに設置されている星野鉄郎とメーテルの銅像

駅周辺に7つある『銀河鉄道999』の999のモニュメントが設置されている街灯

駅前の線路のフェンスに描かれている壁画

この他にも、駅構内のスポット案内板、資源循環センターの看板などもあり、観光案内所にはサイン色紙も飾ってあります。
大泉学園前のゆめーてる商店街は「夢+メーテル」から名付けられた商店街で、マスコットキャラクターの「ゆめーてるちゃん」は、2012年に松本零士が地元のためにと無償で描き下ろして提供したものです。

訃報を受けて各地でも松本零士追悼の動きが見られました。

◆練馬区では、大泉学園駅前の大泉アニメゲート脇に献花台を設置

◆北九州市漫画ミュージアムでは、献花台・メッセージボード・追悼コーナーを設置

◆北九州市科学館では、松本零士追悼のため、『銀河鉄道999』のプラネタリウムを特別投映

◆北九州モノレールでは、『銀河鉄道999』のラッピング車両の増便が決定

◆小倉駅のメーテルの銅像には、花束が添えられています。

◆つくばエキスポセンター(茨城県つくば市)で松本零士の追悼コーナーを設置
◆プラネタリウム『銀河鉄道999 赤い星ベテルギウス いのちの輝き』を特別上映

◆フランス大使館がSNSで松本零士へ追悼コメント

特に松本零士の出身地である北九州市が熱いようです。
ちなみに、松本零士が生まれたのは福岡県久留米市で、第二次世界大戦中には兵庫県明石市や岐阜県各務原市などに移り住んだ後、愛媛県喜多郡新谷村(現・大洲市新谷町)に疎開。小学3年時に福岡県小倉市(現・北九州市)に移り住み、18歳で上京するまで過ごしたそうです。
上京後は文京区本郷三丁目の山越館(現存せず)に下宿しており、その後、西巣鴨、大泉の氷川神社付近に引っ越した後、現在の住居を建てて終の棲家としたわけです。

北九州には多感な青春時代の10年程を過ごしたことになりますが、練馬区は60年です。松本零士の地元は練馬区だと言っても過言ではないはずですから、ここは是非とも、練馬区に松本零士記念館を建ててもらいたいところです。

松本零士の愛用の品や作品にまつわる資料や生原稿、直筆イラストといったものだけではなく、松本零士は漫画古書や古式銃のコレクターとしても知られていますから、展示物には事欠かない上、ファンからすれば垂涎の施設となるでしょう(もちろん筆者もファンの一人です)。
御本人の意向や何か事情があるのかもしれませんが、石ノ森章太郎や永井豪、藤子不二雄の記念館やミュージアムはあるのに、松本零士にはないというのも寂しい話なので、その偉大な価値を後世に語り継ぐための文化事業として取り組んでいただきたいと思います。