サブカル(アニメ・マンガ・他)と町おこしのより良い関係 後編
期待した効果を上げることができず、活動自体が途絶えてしまうといった、いわゆる町おこしの失敗例には、実は共通するポイントがあります。それを逆手に取れば、なるべく失敗し難い活動計画を立てることもできるでしょう。
今回は、そうした失敗回避のポイントをいくつかご紹介したいと思います。
◆ ポジティブな意味づけやストーリーを付加すること
◆ 継続性
◆ 差別化・初もの、ナンバーワン、オンリーワンを目指す
インパクトが強く写真映えするビジュアル
福岡県の二見ヶ浦にある天使の羽の撮影スポットのように、写真映えするものが必須で、オブジェでも食べ物でもSNSでの拡散されやすいビジュアル要素は必須です。
体験型イベントとか、地元を舞台にしたゲームの実施、スタンプラリー、謎解きといった概念的なプロジェクトは、ビジュアルが伴わないことから、いわゆるSNS映えしないために拡散力が弱くなりがちで、説明が必要なイベントや仕掛けも、瞬間的に理解できずに具体的なイメージを持ちにくいため、広報がスルーされてしまう可能性を高めてしまう欠点があります。
インパクトが強く写真映えするビジュアル
福岡県の二見ヶ浦にある天使の羽の撮影スポットのように、写真映えするものが必須で、オブジェでも食べ物でもSNSでの拡散されやすいビジュアル要素は必須です。
体験型イベントとか、地元を舞台にしたゲームの実施、スタンプラリー、謎解きといった概念的なプロジェクトは、ビジュアルが伴わないことから、いわゆるSNS映えしないために拡散力が弱くなりがちで、説明が必要なイベントや仕掛けも、瞬間的に理解できずに具体的なイメージを持ちにくいため、広報がスルーされてしまう可能性を高めてしまう欠点があります。
ポジティブな意味づけやストーリーを付加すること
実際にはシャッター商店街や過疎化という状況を脱却するためにはじめた町おこしであっても、そのようなネガティブな情報はアピールしない方がよく、頑張っているというのもポジティブではなく、足掻いているというネガティブな印象を背景にはらむものと解釈されてしまうこともあるので、そういったものは露出を控え、あくまで地域が盛り上がっていて楽しいという雰囲気づくりが必要です。そのために、出身地やゆかり関連は意味づけにポジティブ感を出すのに容易で、それがなかったとしても、何かしらその活動に至った強い動機や面白いストーリーを組み立てるのがポイントとなります。
継続性
失敗しがちなのは、年1回の大きなイベントに頼りがちな町おこしです。年に一度思い出すといった程度の、短い期間のみしか話題性を提供できないやり方では、世間の関心を繋ぎとめることができません。
一つ一つは小さくても良いので、話題を提供し続けることがポイントで、その内容も、準備中であるとか、内輪ネタなどではダメで、新しいオブジェや商品が追加されたなどのような、見る側の訪問を喚起させる内容のものではなくてはなりません。
活動する側にしても、間を置くと活動員のモチベーションが下がって行く現象が往々に見られ、次第に積極性が失われて義務感のみで関わるようになって、最後には活動の停止やグループの解散が待っています。
また、一部の人たちだけが推進しているだけで、地元住民の賛同が得られないような企画や、同調圧力などで無理に参加させたりといったことも、継続性を阻害する要因になり得るので注意が必要でしょう。
町おこしにとっては、継続性というものが非常に大きな課題で、この課題をクリアできなくて消えて行ったプロジェクトは数知れません。環境や人員の状況を理解し、無理なく継続できる仕組みや方法を選択する必要があります。
差別化・初もの、ナンバーワン、オンリーワンを目指す
昨年、「2021ユーキャン新語・流行語大賞」にサウナ用語の「ととのう」がノミネートされて話題になるなどのサウナブームに乗る形で、各自治体でサウナによる町おこしを試みる動きが見られました(十勝は2020年より始動)。
◆2020年4月、北海道・十勝で十勝サウナ協議会が設立し「十勝サ国(サウナ共和国)プロジェクト」が始動
◆2021年7月12日、山梨県が「やまなし自然サウナととのいプロジェクト」のキックオフイベント開催◆2021年7月18日、大分県豊後大野市が「サウナのまち」を宣言
◆2021年9月、北海道札幌市が屋外サウナ実証事業「サウナの街サっぽろ」を始動
◆2021年11月9日、鳥取県がサウナ観光プロジェクト「ととのう とっとり」を始動
このように、同じテーマのものが乱立すると、パイの食い合いが起こるので、規模の小さいものや競争力の弱いところは、取り分が小さくなってしまう可能性があります。
効果を最大化するためには、他でやっていないことをいち早く取り組んで先駆者となることや、他よりも優れたナンバーワン、他が真似できないオンリーワンを目指すことが必要となるでしょう。
以上のようなポイントは、どの地域にも共通する類の初歩的なものですが、意外に侮ることができず、これらのポイントを外して失敗する例が、過去はおろか、現在でも数多く繰り返されています。
失敗事例の多くで、計画を立てたり実施する前に、リサーチやマーケティングを疎かにしていることが要因となっていることが挙げられますが、小規模な組織や人員では、そこまで手が回らなかったり、調査などに不慣れな場合も考えられます。
やらない後悔よりやって後悔した方が良いなどと言っていきなり走り出す前に、一旦立ち止まり、専門家などから情報を仕入れる機会を設けてみてはいかがでしょう。
神籬では、地域活性化、町おこしなどのご相談を受け付けています。
特にサブカル系コンテンツやアニメ、マンガなどを活用した取り組みに強く、各アニメ作品の情報やマンガ家、声優などの出身地情報、町おこしのアイデア事例(成功・失敗事例)なども含め、データベース化された情報の提供を行うだけではなく、地域の特性や資質に合わせた提案、何もないところから観光資源を生み出す画期的なアイデアの提案、具体的に何から始めればよいのか、コンテンツの選択や手段などを含め、計画の策定から実行まで、幅広く活動を補助させていただきます。
ご興味のある方は、是非問い合わせフォームよりご連絡下さい。