2月2日はツインテールの日

2月2日は、2が連なることから、「ツインテールの日」という記念日となっています。

これは、glamb、Laymeeなどのアパレルブランドを展開する株式会社ラフバレー※1がツインテールの魅力をアピールしたいとの理由から制定し、2012年に一般社団法人日本記念日協会によって認定・登録した記念日です。

「ツインテール」というのは完全に和製英語で、英語圏で「twin tail」とは垂直尾翼を2枚持った飛行機のことを指し、ツインテールのことはbunches、angel wings、two ponytails、dog ears、pigtailsなどと呼ばれています。
ちなみに日本では、「ツインテール」の呼称が定着する以前には「二つ結ひ(ふたつゆい)」と呼ばれていました。

1995年放映のアニメ『あずきちゃん』の主人公・野山梓の髪型を、関西の同人作家が『帰ってきたウルトラマン』に出てくる怪獣ツインテールに引っかけて呼び始めたのが始まりで、1997年稼働の対戦型格闘ゲーム『鉄拳3』のキャラクターである凌曉雨(リン・シャオユウ)あたりで定着したというのが定説となっています。

ツインテールには、こめかみよりも高い位置で結ぶものという定義があって、昭和期のアニメで良く見られた、『ドラえもん』のしずかちゃんや『ひみつのアッコちゃん』の加賀美あつ子、『魔法使いサリー』のよし子、『サザエさん』の花沢さんなどのように耳より低い位置に結ぶ髪型は「おさげ髪」と呼んでツインテールとは区別されているとのことです※2。

昭和の頃は、ツインテールのような髪型はごく幼い女の子がする髪型でしたが、その後、ティーン世代を中心に広まり、現在では年齢を問わず、誰もがする髪型となっています。
転機となったのは、1992年に放送開始した『美少女戦士セーラームーン』でしょう。
絶大な人気を博したこの作品の主人公・月野うさぎ(セーラームーン)の印象的な髪型は、女の子たちに大きなインパクトを与えたようで、当時の少女性を象徴する髪型の定番はポニーテールやショートカットでしたが、これにとって代わるようにツインテールが流行り出し、ティーン向けのファッション誌のモデルや、安室奈美恵などの芸能人たちがこぞってツインテールを取り入れました。

2010年代に入り、ツインテールが特徴の初音ミクがブームとなった頃には、ツインテールの髪型はすでに一般化して、ツインテールの女子高生や大人の女性が街を歩いていても、珍しくはなくなっていました。

海外でも日本のツインテール文化が注目されてファッションに取り入れる例が見られるようにもなり、New 52以降のDCコミックスや実写映画版のハーレイ・クインは、それまでの道化師スタイルから、ツインテールの髪型にデザインがリニューアルされていたりもします。

海外ではまだコスプレーヤーや日本好きな一部の人たちの間でしか親しまれていない様子のツインテールですが、日本特有のカルチャーの一端として輸出されていき、その内、海外でも広く一般化していくようになるのかもしれません。


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※1 株式会社ラフバレーの代表取締役である古谷完氏は、個人の趣味で、日本ツインテール協会なるものを発足し、毎年ツインテールの日である2月2日に行われるツインテールフェスというイベントを主催しています。

※2 ツインテールが市民権を得過ぎた結果、かつてはおさげ髪の一種であったはずが、現在では両側でおさげを2つ作る髪型も、ツインテールの一種として認識される逆転現象が起こり、どちらも「ツインテール」と呼ばれるようになっています。