2月1日はプリキュアの放送が始まった日
2004年2月1日、日曜朝8時30分枠にて、東映アニメーション制作のプリキュアシリーズ第1作目となる『ふたりはプリキュア』が放送を開始しました。
2018年には、15周年を記念して東映アニメーション株式会社が、2月1日を「プリキュアの日」に制定し、日本記念日協会により公認されています。
今年の新作『ひろがるスカイ!プリキュア』は、シリーズ20周年記念作品で、2023年2月5日より放送が始まります。
「プリキュア」というのは、「PRETTY(かわいい)」と「CURE(癒す・治す)」を合わせた造語です。
第6作の『フレッシュプリキュア!』まではタイトル下の英語表記は「PRETTY CURE」でしたが、「プリキュア」という名前が一般に浸透したことから、第7作の『ハートキャッチプリキュア!』以降は「PRECURE」という表記に変えられています。
作品コンセプトは「ごく普通の女子中学生が変身して悪を倒し世界を平和にする」というもので、変身はぴえろ魔法少女シリーズなどもありますし、『姫ちゃんのリボン』や『怪盗セイント・テール』など女子中学生を主人公にした作品も数多くありましたから、コンセプト自体に各段の斬新さがあったわけではありませんでした。
画期的だったのは、それまで女児向けアニメではほとんど見られなかった、パンチやキックといった肉弾戦をメインにした新しい試みの戦闘美少女アニメであることです。
昭和期の男の子が主人公のアニメでは、女の子は守られるか弱い存在として描かれることが多く、当時の社会的価値観を反映していました。
女の子が主人公のアニメでも、プリキュアシリーズ以前は、『美少女戦士セーラームーン』シリーズ(1992年放送開始)や『東京ミュウミュウ』(2002年)などのような女の子が戦う作品では、魔法や特殊能力、飛び道具などで戦うことが主流でした。
ただし、全く例がないわけではなく、『リボンの騎士』(1967年)、『ラ・セーヌの星』(1975年)、『ベルサイユのばら』(1979年)のように女剣士が活躍する作品もあり、当時の価値観では、女だてらに男たちを相手に戦う特殊性でもてはやされました。
『キューティーハニー』(1974年)では、少女型アンドロイドである主人公の如月ハニーが、剣やキックなどを駆使して戦う姿が描かれていました。
プリキュアシリーズが放送している日曜朝8時30分は、1984年の『とんがり帽子のメモル』以降、伝統的に東映アニメーション制作のアニメが放送されている放送枠で、『メイプルタウン物語』や『ママレード・ボーイ』、『花より男子』など女の子向けアニメを多く放送してきました。
プリキュアシリーズは、直前に1992年から2002年まで4年間放送された魔法をテーマにした作品『おジャ魔女どれみ』シリーズが人気を博した後であるにも関わらず、その路線を踏襲せず、新しいことを試みる攻めの姿勢が感じられる作品でした。
この新しい試みが支持を得て第1作である『ふたりはプリキュア』はヒット作となり、以降20年も続くシリーズ作品となる大成功を収めました。
『ふたりはプリキュア』を見ていた女の子たちはすでに年齢的に親となっているわけで、現在も毎週同じ時間に放送し続け、娘と一緒に親子で楽しめる女の子向けの作品というのはプリキュアシリーズ以外にはなく、その点でも非常に稀有で貴重な作品であると言えるでしょう。
20周年とあって、本日2月1日から、池袋のサンシャインシティにて「全プリキュア展 ~20th Anniversary Memories~」が開催され、東京会場での展示後は、名古屋、大阪でも開催予定とのことです。
シリーズ全作品を網羅した展示会は、プリキュアシリーズ史上初のものなので、全国のプリキュアファン必見の展示会です。
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